カードローン・キャッシングはお金を借りることができる融資サービスです。便利である判明、利用には注意しなければならない点がたくさんあります。過度に利用しすぎてしまい、債務整理(任意整理・自己破産・民事再生)をしなければならない状況に陥ってしまった方も少なからずいます。日常生活の中で困ったときに使うのが上手な利用方法ですから、ドツボにはまらないためにいくつかの心得をまとめてみました。
用途・返済計画をしっかりと立てること
まずポイントになるのが「用途」です。ギャンブルなど本来不必要なものにカードローン・キャッシングを使うのは全くもっておすすめできません。そもそも、ギャンブルを用途にしたところで審査に通る可能性は極めて低いです。
用途は基本的に「冠婚葬祭」「教育資金」「旅行・レジャー費」としましょう。「生活費」として届け出する方も多いようですが、生活費というのは毎月必ず必要になるものという考えから、一時的ではなく今後も継続して借りることになると判断されてしまいますので、生活費としての届け出は本来は避けたいところです。
次に「返済計画」についてです。借りたお金は当然返す必要が出てきます。ここでは返済期日までに借りた金額(+利息)を確実に返すことができるかを考えなくてはなりません。
例えば、10万円を融資してもらった場合、金利(実質年率)が18.0%で30日間借りた場合、「借入残高10万円×実質年率18.0%÷365日×30日間=1,479円」をプラスして返す必要が出てきます。キャッシングの場合で翌月一括返済だと借入金額+利息分1,479円を翌月に確実に返せない場合はこれは無理な返済計画だといえるでしょう。各社提供している返済シミュレーションを使って月々の返済計画をしっかりと立てましょう。
計画的に返済できず、延滞が長引いてしまうと長期延滞になり、ブラックリストに載ってしまう可能性が高くなります。長期延滞がさらに長引くと代位弁済(保証会社が代理で一時的に返済すること)や強制解約されてしまい、信用情報に大きな傷をつけることなります。信用情報に大きな傷がつくと、今後、お金を借りたくても借りられない状況に陥ってしまいます。クレジットカードさえも作りにくくなってしまいます。
カードローンorキャッシング、どちらを選ぶか
カードローンとキャッシングの違いは返済方法にあります。カードローンは分割返済か残高スライドリボルビング返済するのに対し、キャッシングは翌月一括返済または残高スライドリボルビング返済が一般的です。そのため、大きな額になるため少しずつ返したいという場合にはカードローンを、少額で翌月にも全額返済できる見込みがあるのであればキャッシングを選ぶのがおすすめです。カードローンは大口融資にも向いていますが、小口融資も可能です。
「3万円だけ」という気持ちは危険?
提携ATMからだと1,000円単位でお金を借りることができます。最低申し込み額が1万円に設定されているところが多いので、1万円以上借りるのが一般的になります。
では、どのぐらいの金額を借りるのがいいのでしょうか。
サービス利用者に多い用途に「冠婚葬祭」「旅行・レジャー費」「生活費」が挙げられます。冠婚葬祭の場合、結婚式のご祝儀として包む金額の平均額が3万円ですので、この場合、3万円を引き出すのが最もなように感じるかもしれません。でも、もし手元に少しでもお金があるのであれば3万円全額は借りないほうがいいです。1万円が手元にあるなら2万円を借りるといったように借り入れは最小限に留めるようにしたいところです。
用途のためにすべての金額をすべてカードローン/キャッシングに頼るようになってしまうと今後もそのようなことをしてしまう可能性が出てきます。確実に返済できる見込みがあればいいのですが、そうではない方もいると思いますので、「ご利用は計画的に」という原則に基づいて借りるようにしましょう。
必要最低限しか借りないこと
借りたお金を返せないということは最もやってはいけないことです。例えば、海外旅行をするとなって現地で5万円分の両替をしたいという場合、海外旅行を予定した段階である程度お金が必要になることはわかっていたはずですから、その日に向けてある程度の現金を用意することはできるはずです。もし、5万円を用意するはずだったのに手元にはお金がない、という状況であれば、カードローン・キャッシングで3万円を借入して、あと2万円は両親や知人から借りたほうがいいです。両親であれば無利子で貸してくれるでしょうし、返済まで時間がかかってしまっても1〜2万円程度であれば許してくれるでしょう。カードローン・キャッシングで自転車操業にならないためにも完全に頼ってしまうということはしないほうがいいです。必要最小限しか借りないというのが上手な利用方法の一つです。
クレカを作るときにキャッシング枠をつけておく
「お金を借りたい」そう思っても“すぐに”借りられるわけではなかったりします。申し込みから審査、カード発行と一連の流れがあるためです。最近では即日発行も増えてきていますが、会社が休日に休みで在籍確認がとれなかった、書類に記入漏れがあったなどの理由で発行まで時間がかかることもあるとサービスの利点を生かせないことになってしまいます。
もし今後、お金を借りるような状況になる可能性があるのであれば、クレジットカードを作る時に「キャッシング枠」を確保しておいたほうがいいです。クレジットカードを申し込む際に「5万円」「10万円」といったようにキャッシング枠を設定することで、多くの場合、金利18.00%でキャッシングを利用できるようになります。
ただし、キャッシング枠を多くとるとその分クレジットカードの審査も厳しくなってきますので、必要になりそうな分だけ設定して申込んだほうがいいです。最初は5万円ぐらいにしたほうがいいです。キャッシングで借りたお金はクレジットカードの利用と同じく、後日、利息をつけて口座から引き落とされます。
今現在お持ちのクレジットカードにキャッシング枠を追加することもできます。ただし、この方法だと1〜3週間程度かかってしまうので時間はかかってしまいます。